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カテゴリー:哀

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酸味
ガテマラの雷鳴かすか耳元にこだまするように男は泣く

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鳴る川
 一陣の風街路樹を撫でているかつての川面なぐさむがごと

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上り列車
 首都を指す双の鉄路は冴えて痛しかつて鮮し往きて還れる


 (しゅとをさつそうのてつろはさえていたしかつてすくなしゆきてかえれる)

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しきしま
残業の帰途、昔の彼女とすれ違った。新しい彼氏と一緒だった。僕に気付いて、つないでいた手を離した。僕は吉野家で牛丼並とけんちん汁を食べた。なんだか無性にむしゃくしゃする。


 探れども探れども触れず誰が袖も敷くには広き独り身の床

 (さぐれどもさぐれどもたがそでもしくにはひろきひとりみのとこ)

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挽歌
現実を直視しないうた、生活に寄り添わない歌、気をつけたい。


 腹見せて召さるる金魚ぢっと見て挽歌ひりだす弔いもせず

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化外
向かふから人に似たもの駆け来ると云ひしともがらの眉輪寂し


(むこうからひとににたものかけくるといいしともがらのわのまよわさびし)

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六道
 今終に三和土の隅に追い詰めぬこの世に虫と生れるか人か

 (いまついにたたきのすみにおいつめぬこのよにむしとあれるかひとか)

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カナリアヤシ
口蹄疫、ようやく終息に向かってきたのでしょうか?


 フェニクスの並木はなべて台風に洗はれてあの季節は過ぎぬ

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