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カテゴリー:鎮東

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名前をなくした女神
 柳田国男の『遠野物語』では、「大昔に女神あり」の書き出しで、東北一帯にはびこり、天災をもたらしていたとされる名称不詳の女神について言及しています。
 柳田国男は奥州の伝承を詳細に収集し、その結果、「名前をなくした女神」とは、実は瀬織津姫(せおりつひめ)ではないか、そしてさらに一歩進んで、瀬織津姫こそが、もとは男神であった天照大神に吸収されて、女神化するきっかけをなしたのではないかというところまで予想しています。
 彼の大胆予想の真偽は不明ですが、瀬織津姫は岩手、福島を中心に東北一帯で広く信仰されています。そしてこの女神は、特に水にかかわる災厄抜除に功験が高いとされています。
 私は、柳田の瀬織津姫の文章から、このたびの大震災を結びつける何ものも見出すことはできませんが、記紀で災いをもたらすとされている神々は、たいがいは大和王権にまつろわぬ勢力を象徴しています。原発事故のことを思い起こすと、東北は、記紀の時代から一貫して中央政権に対して資源を搾取される地位を強いられていたことを思わずにいられません。


 陸奥の岸打つ波よ遠からず春連れて来よ御霊安かれ

(みちのくのきしうつなみよとおからずはるつれてこよみたまやすかれ)

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浄土ヶ浜
現地を訪れた人によれば、実際には、荒野ではなく、ひたすらがれきの海が続いているそうです。
近づいて見てみると、家財道具や写真アルバム…。決してがれきではありません。
私たちの職場も、今後被災地の応援に交代で職員を派遣する予定です。
被災地の復興の足手まといにならないよう、がんばりたいと思います。


 子も母も家も写真もはじめから無かったやうに荒野のみあり

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がんばれかきくけこ
偶然に見つけたブログ。大津波に晒されて、ほぼ何もかもが流されてしまった街の日記です。
破壊されて骨組みだけになった職場や、おつきあいのあるお店や人の安否が毎日報告されています。
でも、そのブログには弱気な言葉がどこにも見当たりません。地震に見舞われるまでの平和な日々の日記と全く変わらない優しさと楽しさで溢れています。
かわいい絵文字まで今までどおり!早い街の再建を祈るばかりです。


 一行の悲嘆も無しに被災人のブログ更むここだかなしき

(いちぎょうのひたんもなしにひさいとのぶろぐあらたむここだかなしき)

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復興事業を立ち上げる
仕事の中で、なんとか被災地の復興に資することはできないかと、あれこれ考えています。
失業者を十数名新規に雇用する事業の立ち上げを計画しているので、募集対象を被災地に割り振れないかとか、行政でやっている公営住宅の入居とタイアップできないかとか…。
課題はいろいろあります。私の思惑は公私混同では無いかとも指摘されます。
でもがんばってみたいと思います。


 風雪に温湯も無く耐え忍ぶ被災地思ひ湯浴みを賜へ

(ふうせつにおんとうもなくたえしのぶひさいちおもいゆあみをたまえ)

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