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左手の我が名はとほしつるし柿
 左手で文字を書くことを忌み嫌う人が持ちだす論理としてしばしば聞くのが、「左手で文字を書くと、書いた字をその手で擦りながら進むので紙や字が汚れる」というものです。しかし実際に試してみると、横書きの場合、書いた字の上を手で擦ることなど無いことに気がつくはずです。あれは机上の推論であって現実には起こり得ない暴論です。もしくは、一般に「賤しい」とされるペンを掌に抱き込んだ筆記法を取れば小指の付け根あたりが文字を擦ることになりますので、この暴論を持ちだす人は、ペンの持ち方がおかしいのかも知れません。

 そしてもう一つ、これこそが肝心なのですが、この論理には、主唱者達自身を貶める重大な弱点があるのです。それは、縦書きの場合、右手で文字を書くと書いた字を右手で擦ってしまうということなのです。つまり、「反左手書き論者」が持ちだしたこの論理は、左手で文字を書くことに対して全く効果的な打撃を与えないばかりか、右手で縦書きをすると、字や紙が汚れてしまうという重大な秘密を暴いてしまう恐ろしい論理なのです。

 かくいう私は、かつて左手で文字を書いていましたが、今は99%右手で書いています。左手の筆記能力は著しく低下してしまいました。


 左手で我が名を書きてまた書きてされどゆふべの我まだ遠し


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